村落を行く [西南アジア一人旅]

一人の異邦人が他国の村落を歩く
それがどういう意味を持つのか
勿論,招待された訳ではない。
その異邦人がその国の文化に人に興味と好意を持っていたとしても
人々と仲良くなりたいと思っていても・・・・
勝手に侵略してきた連中によって
蹂躙され略奪され続けた歴史を
背負い続けた人々にとってそれは
警戒の対象でしかない
裏切られ続けた歴史を背負っているのだから

怖いと分かっていても
僕は路地裏や村落の中を一人歩いた
ネパールでもインドでもパキスタンでも
トラブルが起こったときには
助けてくれた人がいた
人の道を故意に犯さない限り
その人たちに敬意を持っている限り
大丈夫だ
”欧米や日本の都会を歩くほうがよほど危険だ”と
自分に言い聞かせて

アフガンC村落_fi.jpg

アフガニスタンの村落は
外来者にとって
不気味なほど静かである。
人と出会うことはほとんど無い。
でも、人が居ないわけではない。
無視されているわけでもない。
全てが監視されているのだ。

アフガニスタンA少女_fi.jpg

アフガニスタンB村落_fi.jpg

たまに、野外に出て遊ぶ子供たちの姿を見るが
顔を合わせた途端
家の中に逃げさる。
僕は物足りなさを感じながら
村の外れから引き返すことにした。
しばらく歩いていると突然耳元で”ひゅ~”という音が
投石である
無数の石が
こぶし大の無数の石が
村落の家々から
嵐のように
僕をめがけて飛んでくる、
アフガニスタンでは
このような事が起こるとは聞いていた。
覚悟はしていた。
だが実際にそんな状況になってみると
怖く、ただ怖く
走って逃げよう!と思っうのだけど
一方で、
”なんで逃げんといかんねん”
僕は村の人に悪意なんて持っていない。
当てられれば、勝手にやって来た僕が悪いのだろう
仕方が無い
日本人の意味の無い意地が沸き起こり
とにかく
一発当てられるまでは逃げないと覚悟を決め
道の真ん中をゆっくりと歩いた
投石は続いたが
一発もあたることは無かった。
”手加減してくれているんだ!”
村を抜けたとき
僕は嬉しかった。
逃げ出さなかった僕を認めてくれたように思った・

アフガンG集落.jpg

アフガンF.jpg


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コメント 1

はまちゃん

すごい。感動。です。
by はまちゃん (2016-07-08 20:22) 

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